コロナ禍のロンドンヒースロー空港とは
ついに来てしまった。
というか搭乗した時点で、もうどうにもならないのであるけれど。
ほぼ2年ぶりであるが、馴れ親しんだ空港ではある。乗客はほとんどいないも同然なので、がらんとした通路を進む。コロナ渦で、入国の手続きなどはどういう感じになっているのだろうか。
ちなみに、コロナの2年ほど前から、日本人はパスポートをかざすだけの自動ゲートで入国できるようになっていたが、今はそうはいかないだろう。そして
「お前ら、こんな時に何しに来たんだ?怪しいな、ちょっとこっち来い」
とかならないのだろうか。コロナ以前でも十分に怪しいので、しょっちゅう根掘り葉掘り聞かれたりした。特に自分など流暢に話したりすると
「お前、観光のジャパニーズが、なんでそんなに英語が上手いのか?怪しいな」
という展開になったこともあった。本当の話である。
まあ、オフィサーたちにとっては、なんでも怪しむべき対象なのだ。それは仕事がちゃんとしている証拠でもある。パリのシャルル・ド・ゴール空港などでは、俺からすればめちゃくちゃ怪しそうな奴が
「あー面倒くせえ、ほらよっ」
という感じのオフィサーに、何の質問もされることなく入国スタンプを受けて、さっさと去っていくのを普通に見る。
Passport Control に到着。何十回来てもやはり緊張する。人がほとんどいないので、心の準備をする間もない。
「Japaneseこっちな〜」という感じで誘導されたレーンを進む。
「ん?」
「あれ?」
コロナ渦なのに、通常通りの自動ゲートだ。そんなんでいいんかい?
まあ、よく考えたら、入国というより、検疫が問題なのだ。この先の検疫で色々やるから、ここではこれでいい、という考えなのだろう。欧米的だなあ、などと考えながら進む。
Baggage Claim ではもう荷物が下されていた。まあ、乗客ほとんどいなかったもんな。
さて、税関と検疫だ。
レーンを進む。このまま行けばいいのかな?
数名のオフィサーが突っ立っていたが、声をかけられる様子もない。
この先なのか?え、だってこの先は…
到着ロビーに出てしまった。
「あれ?」
「おお…」
「何もないんだね。」
バンドのメンバーとそんなやりとり。彼らも「????」という感じらしい。
コロナ体制のようなものは何もない。全く普通なのであった。
予約しておいた入国後の検査場所が、ロビーを出たところ、ということだったので出てみる。キレイめの掘っ建て小屋みたいなのがあり、そこの兄ちゃんに聞くと、どうやらそうらしい。
予約確認メールのQRコードをスキャンされ、あまり待たずにすぐ検査。
日本でよくやってる唾液検査ではなくて、鼻をグリグリするやつだった。しかし、俺の担当のガタイのいい兄ちゃんは非常に上手で、苦しくもなく、くすぐったくもない。
You got it done really well man! Cheers x
などと伝えておいた。
40分ほどで結果を伝えるメールが来た。Negative! 一応ホッとする。
ちなみに、空港は一応マスク着用というルールであり、旅行者なので、割とみんな守っているが、それでも着用率は60%といったところだろうか(職員はほぼちゃんとやっている。でないとクビになるだろう)。
ともあれ、一息ついて、ロンドン市内に向かう。
tbc
