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コロナ禍のイギリスでコロナより厄介なStorm Arwen に捕まる

風雪により、ライブ会場から帰宅困難者となった我々だったが、幕間でDJを務めてくれたTommyがわざわざ戻ってきてくれて、ホテルまで送ってくれた。

コロナ禍の英国で、コロナではなく、危うく凍死するところであった。

ホテルのあるニューカッスル中央駅までの道は、車は多少は走ってはいるものの明らかに少ない。道は積雪のため、かなり危険そうに思えた。ホテル近くで降ろしてもらってわかったが、恐ろしいほどの風が吹いている。まっすぐ歩けないのだ。

やっとエントランスにたどり着き中に入ると、どっと疲れが出た。

もうそのあとのことは覚えていない。

〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜

朝だ。

BBCを観ていたら、この冬嵐はArwenという名前が付けられ、既にかなりの被害を出しており、この先明後日までくらいもっと酷いことになるという話であった。

本日はヘッドライナーを務めるフェスが行われるHartlepoolというところへ移動し、夜出演せねばならない。ニューカッスルからは車で1時間弱であるので、タクシー移動である。大丈夫か?

しかし、俺はもっと大きな問題に気づいていた。

予定どおりに帰国できない可能性が出てきたのだ。

予定では、今夜演奏をし、明日に列車でロンドンへ帰り一泊して、明けてヒースローから日本へ。という流れである。

ここで問題は明日の列車である。

ネットで列車の状況をチェックすると、本日分はほぼ全て運休が決まっており、明日の分は昼12時まで運休、その先は状況による、ということであった。

こりゃダメだ。

ロンドンに戻れなければ、フライトに間に合わない。

* * * * * * * *
ちなみに今から思えば、この日はまだオミクロン株が南アフリカで発見されたばかりで、英国内でさえそれほどの騒ぎにはなっていなかった。ただし、この2日後、日本は突如外国人の入国を禁止、帰国者も全員施設に隔離する、という首相のパフォーマンスがアナウンスされることになる。
* * * * * * * *

朝メシを食べて冷静になり、まずはチケットを持つ鉄道会社に電話したが、土曜日なので対応していない。こういう緊急事態でも休みは休むのだ。「欧米か!」仕方ないので、ネットで情報収集をする。鉄道会社のTwitterに運休情報などが更新されていたので、そこにレスをつけるとしばらくして返事がついた。

「明日の午後は今のところ運休の予定はないが、何れにしても大混雑となり、遅延もあり得る。よろしく。」

ということだ。

まあ、普通の答えである。全く当てにならない。というか、まあほぼ間違いなく運休だろう。

いずれにしろ、こういう時は、ファーストクラスの席を持っていたとしても、超満員でまず列車に乗り込めない。仮に乗れても、席にたどり着けない。以前、何度かそういうことがあった。日本とは全然違うのだ。

となると、列車でロンドンへ帰る、という手はきっぱり捨てたほうがいい。

そうなると、バス?イギリスでは大都市間はだいたいバスが繋がっている。

しかし、所用時間とか、またバスも満員で乗れない、ということが十分考えられる。うーん。

色々考えていても煮詰まるだけなので、とりあえずFacebookの個人アカウント上でアイデアを募集することにした。幸い英国人の友人は千人近くいる。何もしないよりマシだ。

ちなみに、バンドのファンページにはもっと人はいるものの、ロックスターが泣き言を言うのはよろしくない。こっちはやめておこう。

正直、今夜の演奏のことしか考えたくないが、この判断は一刻を争う。全く困ったことになった。

外は雪がじゃんじゃん降っている。

今日、フェスやれるのだろうか…。

フェスのページを見てみる。


「うちらにはぜーんぜん問題ないぜ。やるよ〜。南のやつらとは違うぜ〜。」

と、オーガナイザーのKevがなんとなくやけっぱちぽい投稿をしていた。

ちなみに、イングランドは the South と the North という、日本でいう東日本と西日本のような緩いライバル意識がある。

まずは、とにかくHatlepoolに行かねば。この状況ではタクシーが見つからないこともあり得るので、フロントに頼んでおく。

午後1時にタクシーが来た。

ドライバーはイラン人の若いにいちゃんだ。もちろんマスクはしていない。小一時間の密な状況である。しかし、もう俺の頭はそれどころではない。コロナのことなんか忘却の彼方である。

55kmくらいの道のりを概ね時速120km以上で突っ走っていく。道中、雪の止んでいるところもあり、一瞬だが陽の射しているとこさえあり、少し期待してしまったが、現地に着くと風雪はさらに厳しい。空がごうごうと鳴っている。恐ろしく寒い。

ホテルにチェックインした。なかなかボロい。ここしか空いていなかったのだ。今日はこの街にフェスのお客さんがいっぱい泊まっているためで、コロナで出演するかどうかの判断が遅れた我々は完全に予約に出遅れてしまったのだった。外タレのヘッドライナーがボロホテル泊まりとは全く情けない。

部屋に入ると、オイルヒーターが全然効いていない。窓も隙間だらけでヒューヒュー言っており、外気温と全く変わらない。また凍死の危機である。もういやだ。チェックイン少し前から部屋を暖めておく、という発想は安ホテルにはない。

10分経ち

20分経ち

30分…

持ってるもの全て着てベッドに潜っていたが、一向に部屋は温まらない。ヒーターの元栓が閉まっているに違いない。もう死ぬ。

フロント(というほど立派なものではなかったが)は暖房がついているはずなので、避難することにした。ついでに文句も言おう。

これで、この後演奏に行くとは全く実感がわかない。

BBC Breaking によると、どうやらStorm Arwen は各地にかなりの被害を出しているようだ。車がひっくり返ったとか、死人も出たとか、大規模停電も起こしている。

明日のことも早く決めねば

うあー、何からやっていけばいいのだ…

tbc