コロナ禍の羽田空港第3(国際線)ターミナル
Yoshiは家も吉祥寺なのだ。ギターとスーツケースを持って羽田空港行きのバス停へ向かう。吉祥寺は羽田直行できるので非常にありがたい。
フライトは深夜便で2:45発ロンドンヒースロー行き。この便はよく使う。以前はヒースローでの入国に非常に時間がかかったので(世界中から有象無象が集結し、オフィサーもきっちり仕事をするため)、なるべく避けていたが、数年前から日本人はパスポートをかざすだけの自動ゲートが通れるようになり、使用頻度が増えた。EU以外では日本、韓国、カナダ、オーストラリアなどがこの対象である。
羽田行きのバスの客は自分一人であった。
この時間のバスは国際線の客しかいないので、当然と言えば当然。こんな時期に海外に行く奴がいたらお目にかかりたい。
運転手さんは
「お客さんだけなので、第3に直行しますね〜」
と言ってくれた。日本ぽくないフレキシビリティーであり、嬉しい。
あっという間に、羽田到着。少し前に「国際線ターミナル」は「第3ターミナル」に名称変更した。
人生で、最もがら〜ん、とした出発ロビーである。でも、係員の人たちはそこそこの数ちゃんといる。
問題は、店がやっていないこと。
レストラン、カフェなどは一つもやっていない。空港HPでは少しやっていそうに見えたが、やっていない。
旅行保険のカウンターも一つもやっていない。
両替はしないから見なかったけど、やっていても1つとか?
空いていたのはコンビニだけ。それも23時で閉まる。ギリギリでお茶とおにぎりを買う。そこでバンドのメンバーと落ち合う。
チェックインカウンターへ行く。コロナ渦だからなのか、今回、WEBチェックインはできなかった。英国入国用の追跡フォームや、接種証明等の書類をチェックする必要があったからだろう。
JALの地上係員の方々が笑顔で丁寧に迎えてくれる。うちのバンドは3名だが、それより多くの方々が我々の世話を焼いてくれるので、申し訳ない気持ちになる。
自分は人生いつでも優等生なので、今回の書類等の用意は完璧である。ベーシストの男はさらに几帳面であり、問題はなかった。
しかし、うちのドラマーは全てにおいて、驚くほどテキトーである。度胸がいいというか。そして、果たして今回も何もやってきていない。
優しい係員の女性2名に助けられながら、その場で入力をしている。談笑しながら、盛り上がって笑いも聞こえる。なんだ、羨ましいじゃないか。
まあ、他に乗客もいないので、のんびりと時間をかけてチェックイン完了。この何もないターミナルで時間を潰す術が全くないので、むしろよかった。
なお、カウンターで聞くと、自分の座席の周囲には他の乗客は一切いない、とのこと。予想はしていたが、素晴らしい!他のメンバーも同じらしい。
自分たち以外、誰もいないセキュリティを抜け、出国ゲートを抜け、ひとまずゲートを確認しに行く。
乗客はほとんどいないのだが、各ゲート前の座席には必ず、インド人ぽいのが数名何かをかぶって寝ている。
これはコロナ渦に限らず、世界中のどこの空港でも見る光景な気がするが、なぜインド人は(パキスタンとかかもしれないが)どこの空港でも寝ているのか、不思議でならない。
あと、白人の若い奴が柱にもたれてデカめのMacBookを睨んでいる、というのも典型的な空港の風景である気がする。
まあ、そういうのはさておき、今ここにいるのは我々も含め、ちょっと変わった事情を持った、ちょっと普通じゃない人々ということであり、向こうも、
「なんだロネ、あのジャパニーズは?」
と思っているかもしれない。
自分が彼らなら
What the fxxk are they doing here?
て感じだ。
丁寧な人なら
I wonder where they’re going under the pandemic…
とか
*ここワンポイントレッスンだからね
このフライトに乗る場合は、0時からはJALのラウンジを使わせてくれる。エコノミーの客も使えるのである。以前にも使っていて、非常に助かるというか、食べ物、飲み物、その他全てが素晴らしいので、楽しみの一つなのだ。コロナ渦でJALも大変なのに、このサービスは健在で頭が下がる。
tbc