信じるものは救われる「英英辞典」「スマホ設定」など
これが示すのは
「信じないものは救われない」
というわけではない。
数学で言うと、これが正しい場合、「信じること」は「救われる」ことの「十分条件」にあたる。一方、「信じること」は「救われる」ための必要条件ではない。
数学を出すと、なぜか日本ではほとんどの人が拒否反応を示すけど、大学の専攻が数学だったからつい出てしまうので、すまぬ。ちなみに、アメリカでは女子のほとんどが「数学好き」である。
とにかく、信じなくても救われる場合もあるかもしんないけど、とりあえず、信じれば救われる、ということである。
スクールで「〜したらいいですよ」とか言うことは多い。ていうか、それが仕事だからね。
本当はとてもやって欲しいんだけど、しかし、そうアドバイスしたところで、聞いてくれるものと聞いてくれないものがある。
いくつかは「極端」と思われているフシがある。例えば自分は
「和英辞典は一切使わず、英英辞典だけでやっていくと効率よく英語が上達しますよ」
と全ての生徒さんに言うのだが、実行している人は僅かだと思われる(実際にいらっしゃるのでゼロではない)。
まあ、そういうものだと思っているので、無理強いはしない。そうしていくといいのになあ、というくらいだ。
悲しい話だが、これは自分を信用していないのではなく、やってみると大変だから、というものだろう。
英英辞典で単語の意味をひくと、簡単な英語で説明されている。中2くらいの英語力があれば大体は意味が掴める。しかし、たまにはその説明の中にも知らない単語が出てくる。すると、さらにそれを調べる… というように、時間がかかる。
実は
「時間がかかる」
からいいのだ。説明の中で、たくさんの例文、言い回し、単語に一気に触れることになる。
時間がかかるのは嫌だ。というのでもないと思う。「手間をかけずに英語が上手くなりたい」とまでは思っていないだろう。
英和辞典があれば一発で解決するので、どうしてもそっちに行くのは人情なんだろうな。
その他に
「スマホの設定言語を英語にしてしまうと英語に触れる時間が増えますよ〜」
と言うのだが、これもほぼ誰もやってくれない。
便利であるはずのスマホが一気に不便になるので、ちょっとなあ、と思うのだろう。
めっちゃ実用英語が出てきて否応なしに対応しなければならないし、Siriとかに要件を伝えられるようになれば、発音もフレーズも完全マスターじゃない?
でも、「そこまでは…」って
英語漬けになりたい、しかし、それでは時間がもったいない、と。えーと、じゃあどうすりゃいいのよ。
ここでもう一つ、数学に戻る。
「時間をかければ英語は上達する」
これは偽、間違い。時間をかけても、やり方が悪ければ中級程度のまま、少なくとも途中からは現状維持程度にしかならない。
「英語が上達するには時間をかけなければならない」
これは真だ。楽に英語が習得できるなど幻想である。通常の人間は、寝る時間以外全て英語にあてて、どんなに素晴らしいメソッドを用いて学習しても、僅か3ヶ月では皆さんの言う「ペラペラ」にはならない(つまり3ヶ月語学留学しても、到達できるのはせいぜいESLとしての上級くらい)。
ただし、同じ時間をかけるなら、効率が大事なのは言うまでもない。効率良ければ、半年で「ペラペラ風(日常会話だけ聞いてればネイティブみたい、とか)」になる人もいると思う。
それらに加え、今回書いたように
「知らず知らずに時間をかけている事になる」
ような方法をたくさん採用するといいと思うんですけどね。
YOSHI